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若手看護師「新人のころを振り返って」
声をかけることなら出来る」と思ってやってみた
この病院に就職して、やっと1年目が過ぎようとしています。私は脳外科病棟で勤務しているのですが、就職したころは自分の技術の未熟さを実感して落ち込んだり、患者さまからの反応があまりない状況が辛いと感じたりして、辞めたいと思うこともありました。毎日、目の前の事をこなすのに必死で、点滴も思うように入らず、会話も続きません。患者さまや家族も、私にはあまり訴えをしてくれないため、何を求めておられるのかよくわからず、何もできない自分に情けない思いもしました。どうしたら良いのだろう?と悩んだ結果「技術は未熟だけれど、患者さまのことを想って声をかけることなら私にもできる」と考えることにしました。そして「どんな患者さまに対しても心をこめて一生懸命声かけをしよう」と決めて、積極的に声をかけることを頑張りました。すると、これまでとは違い、患者さまも私に対して心を開いてくださるようになってきたのです。
自分から心を近づけると、相手も心を開いてくれる
夏が過ぎた頃、多くの患者さまが向こうから意思表示をしてくれるようになりました。そして寝たきりで反応が弱い人の訴えも、少しずつ感じ取ることができるようになってきました。今思えば、就職したばかりのころは「何か話をしなければ」と焦ったり、「技術が未熟で申し訳ない」という思いから、患者さまから逃げていたのかも知れません。自分から相手に近づき心を開いて話をすると、相手も心を開いてくれる、そして、その人のことを一生懸命想えば、気持ちは通じるということを実感しました。まだまだ私の技術は未熟ですが、その分ケアに心を込めようと考えています。患者さまの苦痛に直面すると、私も心が痛んで辛くなり、笑顔を見ると、私もうれしくなります。そんな未熟な私ですが、患者さまからいただく「ありがとう」の言葉に支えられながら、毎日頑張っています。学生時代に先生から何度も言われた「受容」「共感」「傾聴」を心がけてこれからもっと自分を高めていきたいと思います。
中堅看護師「私の看護への想い」
子どもの頃、看護師さんに支えられた感謝の想い
私は子どものころ身体が弱く、この病院によくお世話になっていました。私が入院したとき、看護師さんはとても優しくて、1人で不安な私を、看護師さんが支えてくれました。子どものころから「看護師になる」というのが夢だった私は、自分がお世話になったこの病院で、今度は私が不安な人を支えたいと思うようになったのです。学校での実習はとても楽しく、早く看護師になりたいという気持ちでいっぱいでした。就職先を考える時も迷わずこの病院を選びました。「理想と現実は違う」とよく言われますが、私の場合、理想がそのまま現実であり、就職してから13年目を迎えますが、一度も辞めたいと思ったことはありません。
「相手の心を看る」ことを忘れたくない
私が毎日の仕事で心掛けているのは、「患者さまの立場で考える」ということです。私は子どものころから病院に来るたび不安な気持ちでしたが、看護師さんの笑顔と何気ない一言に何度も助けてもらったことを覚えています。そんな患者としての体験から、患者さまの不安や苦痛、家族の大変さがよくわかります。だからこそ「私になら何でも話せる」というような看護師になって、少しでも精神的な苦痛を和らげるお手伝いがしたいのです。看護師は専門的な知識や技術も大切ですが、それよりも「相手の心を看る」ということがもっと大切だと私は思っています。
退院後も相手の心に私が存在することがうれしい
看護師をしていて一番うれしいのは、退院した患者さまが、外来受診の時などわざわざ詰所まで顔を見せに来てくれる時です。また、退院してから困ったことがあると、電話をかけてきてくれると「頼りにされている」と感じてうれしい思いがします。患者と看護師はほんのひと時のかかわりですが、入院中だけではなく、その後もずっと私たちがその人の心の中に存在しているということが、看護師という仕事の魅力だと思います。今、私は糖尿病療養指導士として、疾病を持ちながら生活する人への看護に携わり、充実した日々を送っています。私にとって看護とは「私の全て」という気持ちです!
ベテラン看護師「私の看護への想い」
若い頃は先が読めずに、目の前の変化に振り回されていた
私はこの病院の看護師になって20年が過ぎました。就職当初は何も出来ず「ナースコールをとることだけは私にできる」と思ってナースコールが鳴ると、飛んで行ってコールを受けるようにしていました。そんな私の姿を見た先輩に「椅子が飛びよるな~」とよく笑われたものです。新人の頃は、業務に振り回されて嫌になったり、辞めたいと思ったりしていましたが、学生のころ恩師から聞いた「1日頑張れたら、あと3日頑張ろう、3日頑張れたら、あと1週間やってみようと思ってやってごらん」という言葉を思い出しながら、毎日を過ごしていました。そして3年が過ぎたころ、「辞めたい」なんて事を思う事がなくなっている自分に気づきました。新人の頃は予測がつかず、目の前で起こっている現象に対応することしかできないため、振り回されていたのだと思います。
かゆいところに手が届く看護師でありたい
経験を重ねるうちに、次の展開の予測がつくようになり、先手を打って対応できるので振り回されることが少なくなります。また、誰かに言われて行動するのではなく、自分で判断し、自分で看護を考え行動できるということ、そして自分の看護で患者さまが回復していく姿を見ることは、とてもうれしくやりがいを感じます。そんな体験を重ねるうちに、いつの間にか看護が大好きになっていました。予測が出来ると、先を見越してケアが出来ます。相手が求めている事も大体わかるので、訴えがなても対応できるようになります。それが「かゆい所に手が届く」看護師であり、そんな看護師であり続けたいと思っています。
家族に支えられながら、看護師と母の両立をめざす
今、私には小さい子どもがいるのですが、先日子どもから「お母ちゃんは昼寝の名人やなぁ」と言われました。その言葉を聞いて「家族に疲れた姿ばかりを見せていたのだろうか?」「子どもに寂しい思いをさせていたのだろうか?」と涙がこぼれました。でも、看護をあきらめたくはありません。社会で活躍して多くの人の役に立っているという母親の姿が、子どもの心に届く日がいつか来ると信じています。子どもの笑顔や家族に支えられながら頑張っている、そんな母の背中をみながら、きっと子どもは強くたくましく育つに違いないと思っています。看護師として、母として、どちらも大切に、手を抜かずにやっていくつもりです。

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